不法残留疑いで警視庁が誤認逮捕 手続き中のフィリピン技能実習生(2024/03/03 共同通信)によれば、(警察)署は本部の国際犯罪対策課を通じて出入国在留管理庁に照会、手続き(在留期間更新許可申請或いは在留資格変更許可申請)をしているとの回答があったが見落として(在留期限超過の不法残留容疑で)誤認逮捕したとのこと。

特例期間について

<標準処理期間>

出入国在留管理庁(入管庁は)、申請受領から許可・不許可の結果が通知されるまでの、標準処理期間を四半期毎に公表しています。

令和5年12月時点の標準処理期間は、「技術・人文知識・国際業務」で在留期間更新が31.2日、在留資格変更が35.1日、「特定技能」に至っては、それぞれ37.7日と56.2日です。

<特例期間>

申請から結果通知まで、上記のように長い日数がかかるため、在留期限が切れるまでに、何れかの申請をすれば、在留期限から2か月の間は不法残留とならない措置がなされており、この期間を特例期間といいます。

在留期限を過ぎていても、上記何れかの申請を入管庁の各官署で行っていれば、申請中である旨在留カードに記載され、適法に在留していることの証明となります。

ところが、オンライン申請の場合は対象外となっています。入管庁に出向くわけでもなく、在留カードを郵送で送るわけでもないので、記載しようがないからです。

<まとめ>

国はオンライン申請の普及を促進しているのに、警察官がこのこと(在留カードに記載がなくともオンライン申請中であれば不法残留ではないということ)を知らなかったということは大問題です。不当に疑いをかけられる人権侵害と受け取られても仕方が無いと思います。

警察の落ち度であることは明白で、再発防止を徹底して頂きたいものですが、一方でオンライン申請受領時に発行される受付番号等を常時携帯しておいた方が良いのだと思います。

在留・入管関連ニュース

投稿者: kenjin

行政書士の西山健二と申します。 外国人の方々が日本で働き、暮らすために必要な在留資格の各種申請手続を支援します。

ディスカッションに参加

1件のコメント

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です