替え玉受験についての記事
日本語能力試験で替え玉受験した疑い ベトナム人2人逮捕 大阪 (2025/01/17 毎日新聞)を以下の要約します。
大阪府警は2024年12月、日本語能力試験「日本語基礎テスト」で他人になりすまして受験したとして、ベトナム国籍の女性2人を私電磁的記録不正作出・同共用の容疑で逮捕した。グエン・ティ・ジエウ容疑者(30)はルオン・ティ・フエ容疑者(30)になりすまし、大阪で試験を受けたとされる。グエン容疑者は複数回、他人の代わりに試験を受け、1回数万円を得ていたと供述しており、替え玉受験を仲介する人物もいると見て府警は捜査を進めている。この試験は、外国人が「特定技能1号」在留資格を取得するために利用されることから、資格取得を目的とした不正が行われたとみられている。
上記に述べられているとおり、日本語基礎テストは産業分野で即戦力の人材と位置付けられる在留資格「特定技能1号」の申請に利用できます。
特定技能1号を取得するためには
在留資格「特定技能1号」を取得するためには多く2つのルートが用意されており、技能実習2号を良好に修了し特定技能1号に移行する技能実習ルートと、技能検定3級の水準に相当する技能評価試験と日本語試験の両方の試験に合格する試験ルートがあります。ここでは後者の試験ルートについて説明します。
特定技能1号の試験に合格するために
特定技能1号の試験に合格するために必要な勉強時間と、試験の実施回数について詳しく解説します。
1. 必要な勉強時間の目安
合格に必要な勉強時間は、日本語能力と分野別技能の2つに分かれます。
■ 日本語能力試験(JLPT N4相当 or JFT-Basic)
- 日本語初心者:300~600時間(ひらがな・カタカナ・基本漢字、日常会話の習得)
- 日本語中級者(N5レベル程度):100~300時間(文法・語彙の強化、読解・聴解の練習)
■ 分野別特定技能評価試験
分野ごとに必要な勉強時間は異なります。
分野 | 勉強時間の目安 |
介護 | 300~500時間(専門用語・介護手順の理解) |
外食業 | 100~300時間(食品衛生・接客マナー) |
宿泊業 | 200~400時間(接客・観光知識) |
ビルクリーニング | 100~200時間(清掃手順・衛生管理) |
農業・漁業 | 100~300時間(作業手順・安全管理) |
建設業 | 300~600時間(専門知識・作業工程) |
■ 合計の勉強時間の目安
- 初心者:500~1,000時間(日本語+分野別対策)
- 経験者・中級者:300~700時間
2. 試験の実施回数(年間の頻度)
試験の実施頻度は、日本語試験と分野別試験で異なります。
■ 日本語能力試験(JLPT N4)
- 年2回(7月と12月)
- 国内外で実施(事前申し込みが必要)
■ 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
- 年6回以上(地域によっては毎月実施)
- より柔軟に受験できるため、日本語試験の受験回数が多い
■ 分野別特定技能評価試験
- 分野ごとに実施回数が異なる
- 年2~6回程度(分野や地域によって変動)
- 例えば、介護は比較的頻繁に実施(年4~6回)
- 外食業やビルクリーニングは年2~3回
■ 最新の試験日程の確認方法
- 特定技能試験公式サイトや受験分野の協会サイトで最新情報を確認
3. 効率的な勉強のポイント
- 日本語学習:N4レベルの教材(みんなの日本語、TRY!シリーズ)、アプリ(Duolingo、Anki)
- 分野別対策:公式テキスト、過去問題集、模擬試験
- 実技・実務体験:アルバイトやボランティアでの実践経験
まとめ
- 必要な勉強時間:初心者で500~1,000時間、経験者で300~700時間
- 試験の実施回数:
- 日本語試験(JLPT):年2回
- JFT-Basic:年6回以上
- 分野別試験:年2~6回(分野による)
計画的に学習と受験スケジュールを立てれば、合格に近づくことができます。