2024/11/02 東京新聞「日本育ち外国籍の20歳女性、8日にも強制送還 うつ病で在留資格喪失し収容、入管の対応に「人道配慮欠く」の声」によれば、「東京出入国在留管理局(東京入管)が、収容している日本育ちの20歳のブラジル国籍の女性を、8日にも強制送還する。女性は所持金もない上に母国に身寄りもなく、国際機関が提供する帰国後の生活支援サービスを受けることができるにもかかわらず、「支援なし」での帰国となる。支援者や識者からは、入管の対応は「人道的な配慮に欠ける」との批判が出ている。」とのこと。
記事の要約
当記事の要約は以下のようなものです。
東京出入国在留管理局(東京入管)は、ブラジル国籍で日本育ちの20歳女性を強制送還する予定であり、支援者や識者からは入管の対応が「人道的配慮に欠ける」と批判されている。女性は2016年に日系人夫婦に養子として来日し、留学ビザで滞在していたが、専門学校在学中にうつ病を発症し、学校に通えなくなり在留資格を失った。8月から収容され、強制退去を命じられ、帰国に同意した。
帰国後の生活支援が提供される国際移住機関(IOM)の支援を受けることができるにも関わらず、入管から「支援を受けると再入国できなくなる」と虚偽の説明を受け、支援を断ったとしている。IOM側は再入国に不利になることはないと説明しており、支援者らは入管の虚偽説明と冷徹な対応を問題視、弁護士は、在留資格喪失の背景を考慮せず、帰国後の生活に配慮しない入管の対応を疑問視している。
記事をみて
収容に至った経緯として、”女性はブラジルの施設で孤児として育ったが、日系人夫婦の養子になり、12歳だった2016年に一家で来日。女性の在留資格は「留学」で、高校を卒業したものの、夫婦と疎遠になり、専門学校在学中にうつ病も発症。学校の出席日数が足りなくなり、在留資格を失い8月から収容されている”とのこと。
女性一人の責めに帰すべきでない理由で、退去強制の対象となってしまうことには胸が痛みます。
そもそも、退去強制手続の対象となった瞬間に、在留特別許可を申請することが可能で、人道上の配慮から特別に許可が下りる可能性もあるのですが、こちらの道を試みたかどうかについて記事では触れられていません。